Leftyのリセット方法

Leftyのベアリングリセット方法の動画がありました。

どんなものか知らない人も多いリセット作業。

あまり美しくない光景ではありますが、その全貌がコレだ(笑。

[vimeo 24521433 w=600 h=337]

何をやっているか判りますか?

アウターを上下にガシガシ動かして、ズレたベアリングを内部にぶつけて叩き戻しているのです。

ああ、実にキャノンデールらしいね(笑

ただし、この方法で処置できるのは前半に出てくる2つ割のリングを持つLeftyだけ。

古いLeftyはこの方法では無理です。

これからどんなことをやるのかご紹介しますが、安易にマネはしないでください。

リセット作業はディーラーがやるようにマニュアルにも書かれています。

これを見てマネして壊れてしまったとしても責任は一切持ちません。

ブログ主はただのマニアであって、ショップ関係者ではありません

経験値がショップやキャノンデール・ジャパンなどの専門家を上回るわけはないので、そのへんもご承知おきくだいね。

こんなことやるんだね、という気分で眺めてください。

Leftyも10年の歴史の中で色々なタイプが存在しますが、今回は2011年のLeftySpeedCarbonの場合。

FOX RLCなどがついたタイプなどは、全く違った構造になっているのでご注意を。

まず、エアを全て抜きます。

次に、アウターカラー(キャップ)を外します。

初代の頃はただのはめ込みでしたが、今のLeftyはねじ込まれているため、シマノのBB外し工具を使います。

この工具は大小2種類あって、キャノンデールはTL-FC32を勧めていますが、オレはサイズの大きいTL-FC36の方がナメにくいので好きですな。

アウターカラーを緩めると、

リバウンドダイヤルも含めてスポっと外れる。

すると、トップキャップが飛び出してきます。

ここに付いている銀色のリングが、スプリットリングと呼ばれる2つ割のリング状パーツ。

グリスのベトベトでくっついているだけなので、このようにすんなり外れちゃう。

スプリットリングを外した所(ピンボケ失礼)。

グリーンの物体はダンパーカートリッジの頭部。

スプリットリングを外すと、トップキャップがアウターケースの中にすっぽり納まるようになる。

これがキャノンデールが言うところの「Split Ring Technology」というテクノロジーの姿(笑。

スコスコと動かしてリセットできるのは、このリングがあるLeftyのみ。

お使いのLeftyのマニュアルでBearing Migrationという章を見れば、このリングがあるかないかはわかるはずです。

これでリセットの準備ができました。

この状態でアウターを縮め、

一気に伸ばす!

コツっと言う音とともに伸び切るはず。

回数を重ねていくと、伸び切る位置が長くなって、トップキャップがより沈むようになってくる。

マニュアルに書かれた伸びた状態での正しい全長になるまで、これを繰り返す。

これがリセットと称する、叩き戻し作業。

力加減は先の動画を見てください。

ただし、これは出る杭を打って頭を揃えるだけの簡易的な治し方。

本格的にズレてしまうとこの程度では治らないよ。

ベアリング周りをバラして再組立する必要があるので、素直にお店へGOです。

一番大事なのは、ムリに頑張らず、ぱっぱと諦める勇気。

今回はもう一歩先の世界、ダンパーユニットを外してみます。

オイル交換をする際には、ここまで外す必要がある。

この作業には専用工具が必要になるため、ユーザーマニュアルでは説明されていません。

(FOX RLC付きのLeftyなどは直にオイルが入っているせいか、オイル交換も説明されています)

左のものは初代Lefty用の専用工具、右側が現行の専用工具。

トップキャップを納めるぶん、現行の方が大きくなってる。

作りは安っぽくなってるけどね(笑。

専用工具の下端にある4本の足を、ダンパーユニット頭部の凹みに差し込むように取り付ける。

シャフトを傷つけるとオイル漏れの原因になるので注意が必要。

この白い樹脂部品はシャフト保護のものだけど、ポロポロ外れるので両面テープあたりでくっつけた方がいいかも。

専用工具の四角い穴にラチェットをはめ込む。

CFRの動画でガチャガチャ回してるのを見かけるけど、これをやってるわけ。

ラチェット、専用工具を上から抑え付けつつ、カートリッジを緩める。

緩み止めが塗ってあるので、最初はかなり固い。

ナメてしまうと最悪だよ。

外したダンピングカートリッジ。

XLRはグリーンアノダイズドフィニッシュになっている。

キャノンデールが目論んでいるカートリッジ交換プログラムは、これを丸ごと交換するというもの。

この白いキャップがオイルのフタ。

ピンスパナで外すとオイルがこぼれます。

横の小さいねじはキャップを締め込んだ時に押し出されるオイルを溢れ出させるもの。

初代Leftyのカートリッジにもついていますな。

カートリッジを中心に納めておく位置決め用のスペーサー。

初代Leftyのねじ機構は2ヶ所あって、外す手順はもうちょっと複雑なのだけど、現行のXLRのねじ機構は1ヶ所のみ。

その代わりにこれが入っているようだけど、軽量化の痕跡っぽいね。

初代に比べて些細なねじれを感じるのは、このへんの構造のせいかな?

カートリッジを除去すると、内部のベアリング機構が顔を出す。

中心部の奥に写っているのは、ロアレッグの内部。

見たところ、このへんは基本的には初代の頃から変わっていないようですな。

外観は円形のカーボンチューブですが、内部は多角形断面。

カーボンLeftyは内部アルミかなと思ってたけど、全部カーボンになっているようですね。

そこにベアリングの収まる平面が4ヶ所あります。

それぞれに内側のインナーレース、アウター側のインナーレースがあり、合計8枚写っているのが判るかな?

ニードルベアリングはこの間に1枚づつ挟まっている。

内側のインナーレースは、中央に見えている一枚のリング(サークリップ)に引っ掛けられて固定される。

初代Leftyでは反対側にも同じようなサークリップがあり、そこでアウター側のインナーレースが同じように固定されているので、これも似たような構造でしょう。

今回は抜いていませんが、このサークリップを外すとベアリングのストッパーがなくなり、ついにはロアレッグが抜け落ちる。

それと同時にベアリングとインナーレースが一気にバラバラになるので、直し方を知らないと途方に暮れる。

ベアリングシートはこんな部品。

黒い樹脂製の枠にニードルベアリングが収まってる。

このシートは軟質樹脂でできていて、再挿入時や内部の微細な形状変化に追随するようになっている反面、とても折れやすい。

再組立にはベアリングシートの位置決めをして仮固定し、仮固定を外しつつ、ベアリングシートを折らないように挿入するという職人技が必要。

なので、サークリップは絶対に外しちゃいけません。

リセット作業で伸び切る時のコツンとした手ごたえは、ベアリングがサークリップに当たる音だろうね。

ここを壊さない範囲でぶつけなきゃいけませんな。

リセット作業を無理に頑張らない方が良いと書いたのはこれが理由で、そんなに頑丈なものじゃないのだ。

また、適正なサグを取らないとここにベアリングが常に当たることになるので、同じく壊れやすくなる。

今回のXLRではベアリングまでバラさないけど、初代Leftyをバラす時にご紹介しますよ。

インナーレースはいくつかの厚みがあって、それを差し替えることでベアリングの当たりを調整することができる。

近年のLeftyはそうでもないけど、昔のヘッドショックやLeftyはここがキツめ(=厚め)になっていて、それがゴリゴリした手応えになっていた。

酷いものだと、ダンパーを外してもダンピングが効くフリクションダンパー状態になってたりするからね。

初期の動きが悪く、ある程度の衝撃でスコっと動くような場合は、大抵がこのあたりに原因がある。

インナーレースを差し替えたり磨いたりすることで改善が期待できるけど、作業自体が恐ろしく面倒なので一般的じゃない。

それに、当たりを緩くするとベアリングズレも起こしやすくなるので、とにかく緩くすれば良いというものでもないと思うんだ。

ベアリングの最適な当たりは体重や使い方と相関がありそうで、EightyAidのようなチューニングスペシャリストはそれをナレッジとして蓄えているはず。

ゆえに、彼らは「最適化=Optimized」という表現を使うのでしょう。

カズ選手がCFRでチューニングを受けたLeftyは、ベアリングの抵抗を全く感じない。

恐らく、このチューニングが施された結果だと思います。

さて、このLeftyXLRはしばらくFlashとお別れ、久々に初代Leftyを引っ張り出します。

今となっては重いけど、とにかく頑丈に作られているこのフォーク。

捩じれるという感触が全くないので、ハンドリングは今でも一番好きだなあ。

Flashに付けるとどうなるか、楽しみではありますな。

ちなみに、昔のHeadshokのシンボルマークであるこの顔には、「Brad」という名前がちゃんとあります。

今では使われていませんが、YouTubeでキャノンデールのオフィシャルアカウントがCdaleBRADとなっているのが名残かな?(笑

久しぶりだね、Brad君。

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18 Responses to Leftyのリセット方法

  1. NOBRAND says:

    こんないい加減な記事、信じてはいけませんよ〜(笑

  2. 今更~
    妻のフォークいじってみます。

  3. NOBRAND says:

    >sinさん

    sinさんもご苦労されてましたよね~。
    たまたま動画見つけたのを機に書きました。
    バラしたインナーレースを見ると、常日頃ベアリングが当っている面はテカテカに光っています。
    これは磨耗してイイ感じにコナれてきたということなのでしょう。
    そのへんでクセが付くというのは充分考えられることだと思います。
    いちいち手のかかるフォークですねえ、Leftyは(笑。

  4. sin says:

    このやり方が分からなくて苦労しました。最終的にはKAZUが調べてくれたので解決したんですが、もう一年早くこの記事を見たかったw

    昔ヘッドショックをばらして途方に暮れた事があります。バラバラリ~ンw

    自分のレフティーは叩き出しやると動きが悪くなって、少しベアリングがずれてくると動きが良くなります。10時間位で伸びに影響が出るくらいずれるので、変な癖がついてるのかな~?

  5. NOBRAND says:

    >弐の槍さん

    初代DLRはRSやFOX、Manitouが関わる前だったせいか、作りがワイルドでしたね。
    頼るショップもなかったんで仕方なく自分でバラしてました。
    ほんの少し手を入れると違いが出るのは楽しかったですよ。
    仰るとおり、ハンドリングは今でも初代の方が好きです。

    XLRはここまでしかバラす気になりませんね(^^;。

  6. 弐の槍 says:

    フォークはバラす勇気が無いです。元来適当人間なんで、オイルの量を確認したりするの苦手で(笑)
    無難にショップでお任せです。
    リセットは自分でやりますよ。やらないと短く成っちゃってカッコ悪いもん(爆)
    ねじれの強さとスムースさがLEFTYの売りだから、軽量してねじれ剛性が下がるのはいかがなものかと思ったりしています。

  7. NOBRAND says:

    >いっくん

    次世代キャノラーのいっくんには全部教え込まなければなりませんな(笑。
    でも、ホントのところを知ってるのはお店の人たちだよ。
    オレみたいなのはプロには絶対敵わないから(^^;

  8. NOBRAND says:

    >イシムさん

    目の付け所が違うなあ・・・(^^;

  9. NOBRAND says:

    >マナブさん

    いや、Groveさんへ・・・(笑

  10. NOBRAND says:

    >Motoさん

    全部受け売りですよ~(笑

  11. NOBRAND says:

    >どMさん

    いや、Bikitさんへ・・・(笑

  12. いっくん says:

    複雑すぎですね。(汗)ほんとにショップが開けそうですね!!
    Leftyをばらせるなんて知識量もすごすぎです。弟子入りしたいですよ(笑)

  13. イシム says:

    すばらしい!
    今度メンテして~♪
    しかし最初の動画の人
    指が異常に美しい・・・(笑)

  14. マナブ says:

    う~~~む・・・確かにこれはすごい。
    オレもレフティを買ったらカトちゃん工房にお願いしよう!

  15. Moto says:

    凄い!凄すぎる! 自分がキャノンデール乗りだったらNOBRANDさんを神として崇めます!サスペンション大好き男にはたまらない記事です!やっぱショップ開いたほうが良いんじゃないでしょうか?(笑)

  16. どM says:

    今度、私のLEFTYチェックしてもらおっと。

    もちろんNOBRAND工房さんに。(笑)

  17. NOBRAND says:

    >ベルちゃん

    凄くないよ。
    ショップ難民がLeftyに乗り続けるために苦し紛れに覚えたことだから(笑。

  18. bell says:

    凄ぇー!凄ぇーよ、まぢで!!!
    もう職人ぢゃないですか(笑)。やっぱり絶対に仕事間違えているよなぁ~(爆)。

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