Think different.

アップルの創業者、スティーヴ・ジョブスさんが亡くなりましたね。

引退してすぐの訃報、やっぱりビックリ。

オレ自身はiPadやiPhoneは使えど、Macユーザーではない。

PCは仕事で扱うようになったし、CADをはじめとする工業分野なので、必然的にWindows-PCが主になった。

もちろん、ジョブスが立志伝中の人物であることは知っていたよ。

開発で煮詰まった時、PC世界の偉人達の伝記をよく読んでたからね。

羨ましいなと思っていたのは、70~80年代当時のパソコンシーンを動かしていた人たちの「熱さ」だね。

ジョブスもそうだし、ゲイツもそうだし、モノを作り、世界が変わるという醍醐味を味わっていたんだろうなと、いつも思う。

人の仕事を羨ましがるなと思いながら、自分の仕事の難局をいくつも乗り越えることができたんだ。

ジョブスについては、自分で作った会社をクビになったという逸話が印象に残ってる。

駆け出しの頃に知った話なので、「公」と「私」の切り分けについて考えさせられた記憶がある。

この逸話の実際がどうだったのかは、この際どうでもいいんだ。

オレの中で、今に繋がる種になったことの方がよほど重要。

それでいいと思ってる。

Macintoshと長年付き合い続けてきた方の記事を見ていると、いちいち振り回されてきた歴史であることがわかる。

革新のために互換性をバンバン切り捨てるような発想に付き合っていくのは大変だっただろうね。

どうしても欲しくなってしまう魅力があって、そのために背負う非合理性すら愛すべきものと捉えてしまう。

裏切られたような気分になることもあるし、他では得られない満足を与えてくることもある。

その愛憎を繰り返し、気がつけばアイデンティティとなる。

オレね、この気持ちはよくわかるよ。

往年のキャノンデールがそんな感じだったからね。

自転車業界の一角で、ヘンなものばかりこしらえる独特の世界を築いていた。

Leftyを出すずっと前から、キャノンデールはヘンなメーカーだった。

クロモリの時代にアルミバイクを一般化させたり、大径化で軽さと高剛性を打ち出してきたり、ロードレーサーにヘッドショックをブチ込んだり。

特に印象に残っているのは、SuperVDH。

自転車然としていた当時のDHバイクを思い切りモトクロッサー的に仕立てたもので、専用部品のカタマリ。

あれがなかったら、今のDHバイクはずいぶん違ったものになっていたかもしれない。

ヘンなバイクを作る会社は他にもいろいろあったけど、世界選手権を狙うような立ち位置でそれをやっていたのが当時のキャノンデール。

そこが尖ったところであり、凄いところでもあった。

その意味ではモンゴメリー親子は天才だと思うし、アップルの名コピーである「Think different」を地で行っていたと思います。

Cannondale, The future of cycling.

これは90年代半ばのキャノンデールのキーワード。

それに比べたら、今のキャノンデールは実につまらない。

Leftyがデビューした時、「キャノンデールがまたヘンなモノ作ったね(笑)」という空気だった。

それに比べたら、今はどれもこれも小粒というか、バカバカしくて笑っちゃうようなものが出てこない。

もちろん感心はするんだけど、それだけじゃキャノンデールらしくない。

SIMONはどうした?結局ヤメるのかい?

あれは性能はともかく、バカバカしさでは期待していたアイデアだったんだけどな(笑。

やはり、モーターサイクルに手をつけるべきではなかったね。

当時やろうとしていた車椅子の方が、よほど革新に満ちたことができたのではないかと今でも思ったりする。

その点、29erでMTBを再発明したゲイリー・フィッシャーは凄い人だね。

キャノンデールもアップルも、コアなファンに愛され続けてきたことでは同じ。

違いがあるとすれば、ジョー・モンゴメリーはジョブスよりかなり年を食ってから創業したということだろうか。

Macユーザーの幸福は、ジョブスが若くして創業した点にもあったような気がします。

iMacでの復活、iPodやiPhoneでの更なる飛躍も、それでできたわけだから。

キャノンデールもアップルも、自らが育てたモノ作りの魂、アイデンティティは見失わないようにして欲しいですね。

そうでなければ、世界はどんどんつまらなくなる。

Stay hungry, Stay foolish.

スティーヴ・ジョブスのご冥福をお祈りします。

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6 Responses to Think different.

  1. NOBRAND says:

    >みちみちさん

    確かに・・・。
    でも、ノーベル賞受賞者より有名ですね!(笑

  2. みちみち says:

    個人的には。。。
    なんでこの天才にノーベル賞が授与されないのかと思ってしまいます^^

  3. NOBRAND says:

    >sinさん

    嫌いな人はケチョンケチョンにけなしてましたが、好きな人は大好き。
    そういうブランドでしたね。
    今はどこもマジメ一本って感じですね~。
    性能を追っていけばああなるのでしょうけどね。
    あの頃のキャノンデールは特別な時代だったのかも(^^;

    で、カズ選手のFlash試乗しましたか!
    あのLeftyに触っちゃえば、誰だってドイツに送りたくなりますよね(笑

  4. NOBRAND says:

    >どMさん

    塗装を剥いてロゴを消しても、フィレットと極太チューブですぐにわかるフレームでしたね。
    あれを思うと寂しいです。
    LeftyはDHでは使いませんでしたね。
    VOLVOの頃は2本足のフォークこしらえて頑張ってましたが、21世紀になるとマニトゥにすげ替え。
    ワールドカップのDHコースは普通に崖ですから、これは賢明だったと思います。
    デュアルではブライアン・ロープスやセドリック・グラシアがLeftyで飛び回ってましたね。
    懐かしい~。

  5. sin says:

    その気持ちよ~くわかります。
    自分は天邪鬼なので、優等生なメーカー好きじゃないんです。
    変な物を作るメーカーって90年代はいっぱいあったけど今は殆ど無いですよね。
    変なだけで駄目なものも多かったけど、キャノンデールは変なものを煮詰めた結果、実用可能、または優れた物に変えていったのが凄い。

    昨日、KAZUのフラッシュを相模湖で試乗しましたが・・・あれはやばいですw
    優等生じゃないけど、本物だけがもつオーラが出ていました。

  6. どM says:

    他のメーカーとは違うからこそ選び、好きになり、マニアックな趣味として付き合っていくわけで、他と同じ様な事をしていたり個性のないメーカーだったらそこまでのことはできなかったと思う。
    Appleもキャノも独創性があったから好きになったわけで、性能云々ではないところが大きな動機のひとつ。

    最近、DHバイクを物色していてちょうど同じ事を考えていた。
    LeftyのないキャノのDHバイクには個性がない。キャノらしさというか・・・。そういう意味ではEVOはキャノらしいバイクではありますね。
    DHバイクを選ぶ上で乗りたいと思わせるようなラインナップが無いのはキャノファンとしては悲しいなぁと・・・。

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