カズ君のJシリーズ引退

カズ君のJシリーズ引退発表。
驚いた人もいただろうし、予想していた人もいただろうね。

このブログ、最近はカズ応援ブログという見方をされる機会が多いのだけど、そもそもはネタの宝庫みたいなブランドを好き勝手に愛でるために始めたわけで、カズ選手は関係なかった。
オレ自身、まさかここまで深入りするとは思っていなかったからね。

自転車趣味もそれなりに続けているんで、ご贔屓選手の引退はこれまで何度も経験してきたよ。
最初はグレッグ・レモンだったし、ジョン・トマックの引退なんかは酷く悲しかった。
先日のクリストフ・サウザーだって個人的には結構ショッキングだったし。
オレを悲しませていないのは、未だ現役のティンカーくらいだろうか?(笑

 

選手ではないけど、喪失感が最も大きかったのはボルボチームがなくなる時かな?
我ながらこのへんがキャノラーらしいんだけど、それこそキャノンデールが倒産した時は気が気じゃなかったねえ・・・(笑

そういう意味では、今回のカズ君のJ引退で感じる喪失感も、過去に何度も経験したもののひとつに過ぎない。

唯一違うのは、彼とは共同作業をした感覚があること。
日本人というのもあるけど、一般ファンを非常に近くに置くのを厭わないというのはつくづく特別な才能だと思える。
この才能、きっとロードでも発揮されるのだろうね。

「山本和弘」という選手の存在を知ったのは、彼がマキシス・キャノンデールのジャージを着ていた頃。
オレはレース会場の住人じゃなかったので、さすがにガスパニック時代は知りません。
世界ではボルボ・キャノンデールがなくなり、シーメンス・キャノンデールとして活躍していた頃だね。
山本幸平という弟がいることも知っていたけど、追いかけようと思うことはなかったよね。
彼が始めたブログもキャーキャーとした若さに満ちたものだったし、失礼ながら、

今のキャノンデールの選手はずいぶんかわいい顔してるなあ~。

という印象を抱いていたわけです。

JCFが発行している「シクリスムエコー」という情報誌がある。
2004年7月号、MTB全日本選手権でU23チャンピオンになった記事が掲載されている。
写真は白黒だけど、まだホッペタがふっくらしたあどけない表情。

シクリスムエコー No.109 2004年07月

北海道時代に所属していたガスパニックSPのサイトには、2005年の写真が載っている。
6月なのでまだ22歳、既にキャノンデールの選手ではあったものの、まだ子供っぽいよね(笑

何度も書いているけど、カズ選手がJに参戦を始めた頃を境に、オレは自転車レースに関心を失っていた。
それがこんな文章を書くことになっているのだから判らないもんです。

この2年間、カズレースを追いかけた理由は2つある。

第一に、オレ自身が様子を知りたかったから。
今は世界選の結果だってリアルタイムに知ることができる時代だけれど、カズ選手が走るのはそういうレースばかりじゃない。
もっとローカルなレースも多かった。
ネット社会とはいえ、このへんはさすがに探さないと出てこない。

https://i0.wp.com/www.udo.pt/images/site_cartz_1.jpg 

2つ目は、遠征の実際を皆さんと共有できたらなあと思ったこと。
ヨーロッパでのレース転戦にいくらかかるか知らないが、大変なことには違いない。
トップ選手とはいえ、20代の若者が人生賭けてやっている大事業。
その様子が手の届かない場所にあるのでは、あまりにも悲しい。
だから、オレの関心の満足ついでに書いちゃえと思いついた。
その方が身のある応援にもなるだろうし。
リザルト表だけでなく、「今週末のカズ選手~」とレース前の煽りも書いた理由はそこにあったわけ。
最初はどのくらいの人が見てくれるのか不安だったけれどね。
飲み会でカズレースの話が出るたびに、しめしめと思っていたわけだ(笑

計算外だったのは、レースの事前調査が想像以上に大変だったこと。
情報公開がしっかりしたレースもあれば、ほとんど見つからないレースもあるんだ。
でも、ブログ的には一定の情報量が欲しいわけでね。
どうにもならないレースもあったけど、情報量の平準化には本当に苦心した。
ワールドカップや世界選といったセレブなレースは情報量が多いので、オレとしては休憩気分だったよね(笑。

さらに、リザルト探索も大変だったよ。
UCIの発表はメジャーレースほど早い傾向があって、ローカルなレースでは数日遅れて掲載されることもあった。
だから、レースが終わると主催者発表を探しまくるわけ。
「Kazuhiro Yamamoto」で見つからなければ、「JPN19821015」というUCIコードでも探す。
明け方にひたすら検索しまくって、UCIコードでヒットした時は嬉しかったねえ(笑
煽り記事を書いた以上、レース後の月曜日には結果をアップしたかったんだ。
そうしないと、見てくれる方々の関心が萎んでしまうから。

こんな調子なんで、レースが毎週続いた頃は正直言ってメチャクチャ辛かった。
レース情報って生野菜だから、新鮮なうちにネタにしないと腐るんだ。
時間との戦いだったのに、本来の仕事も通常以上に忙しくてね。
ハイシーズンは体力的にも精神的にもかなりキツかったです。
オレはガマン弱い人間なので、やめちゃおうかと何度も思ったよ。
レース取材を甘く見ていた素人の悲しさだったね。

でも、カズ君はもっと大変だよなあとも思っていたわけ。
慣れない土地、通じない言葉、狭い車に自転車と大荷物抱えて旅の連続でね。
それでもレースとしてしか結果は出てこないのだから厳しい。
Google Earthを持ち出したりしたのは、そういった距離感も感じてもらえたらという思いもあった。

それに、彼はネット環境の悪い場所にも長くいた。
せめて結果の告知をしないと誰も様子がわからない状況になりかねないし、そうなったら追いかけ始めた意味もない。
だから辞められないなと思ったし、中途半端に終わらせるのも悔しかった。

そんなことを繰り返していくうちに、ありがたいことにカズ君自らリンク貼ってくれたりして読者数が増えていった。
どんどん伸びる読者数のグラフには、本当に励まされたんですよ。
誤解を恐れずに言えば、カズ君が戦友みたいに思えていたし、オレ自身が応援されている気分でもあった。
カズが走る、オレは書く。
という感じで、図々しくも共同作業している気分にすらなった(笑。
そんな感じでだんだん手が込んだことをするようになって、こういうものをたくさん作ったりした。

 

最も印象に残っているのは、昨年のワールドカップ・イタリアの時だね。
オリンピック予選順位はギリギリの状況で、頑張るというだけではどうにもならない難しい状況だった。

今週末のカズ選手、UCI World Cup #7 イタリア

この事実、当然ご本人たちが承知していることはわかっていたけど、煽り記事で触れるのが適切かどうか非常に悩んだ。
応援という行為を真に意味あるものにするには、書いちゃって状況と感情を共有した方がいいと思った。
でも、スタッフでもないオレがデジタルな数字を挙げ、雰囲気に水を差してしまうのも恐ろしいとも思っていた。
で、散々悩んだ挙句、オレは記事にした。
カズ君に嫌われるかもなあと思いつつ、ここで書かないとウソっぽくなる気がしたから覚悟を決めた。
そのイタリアでのレース経過は凄いものだったので、オレは1人で胸を熱くしておりました。

男の意地、イタリアVal di Sole

全く図々しい思い込みではあるけれど、この一体感こそが味わいたかったわけでね。
実に充実した、楽しい日々でありました。

ジョン・トマックやティンカー・ウォレスの時代しか知らない素人が、何もわからない中で手探りで始めたカズ記事。
たった2年前のことだけど、当時書いたネタを読み返すと必死だよね(笑
オレなりのカタチができてきたような気がするのは最近のこと。
皆さんにとってはどうだったんだろうね??

もし、こんなブログ記事でMTBレースの世界に少しでも関心が芽生えた人がいるとすれば、嬉しいことです。
長らく親しんだMTBの世界にささやかな恩返しができたら、言うことはないんだけどね。


1995年8月 白馬村

さて、今後のこのブログは何をするんだろうね??(笑
カズ君追ってロードに転向する?
それとも、MTBレースに専念する?

ひとつ言えるのは、カズ君がいないからと言ってMTBレースにサヨナラする気はないってこと。
結局ね、オレはMTBが好きなんだよ(笑
それに、カズ君に引っ張られて今のJを知った結果、オレは亮選手という楽しみな選手を見つけた。
これからが楽しみな若い選手も多いしね。

ロードだって好きなんですよ。
そもそも自転車好きとしてのオレの始まりはツール・ド・フランスにあるし。
最初の自転車ヒーローはグレッグ・レモンだからね(笑

ただ、オレが自転車始めた頃の国内ロードレースシーンは体育会の印象が非常に強くて、あまり関心を向けなかった世界なんだ。
昔のMTBクロスカントリーにはロード選手も多く参加していたから名前くらいは知っているけど、それももう古い話。
ジャパンカップを見れば判るとおり、今は扱う媒体もMTBとは比較にならないほど多いし、だいぶ状況は変わっている。

何よりキャノンデールがロードに注力しているので、今後はもっとカズ君情報を出してくれるはず(だよね?)。
ゆえにオレごとき素人がいじくる必要はないとも思うのだけど、オレにもカズ君との人間関係はあるわけでね。
まあ、来シーズンの始まりまでゆっくり考えたいと思っているところであります。

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13 Responses to カズ君のJシリーズ引退

  1. ichi4you says:

    選手とファンの関係ではあるけど、戦友って感じを勝手に思っています。
    もちろん、戦っているのはKAZUさんだけだけど気持ちはみんな一緒でしたよね。
    今週末は最高に楽しみだけど、迎えて欲しくない…
    そんな気持ちです。
    NOBRANDさんのお陰でいろんな情報を得る事ができたし、
    これからもKAZUさんの活躍同様に、ブログを楽しみにしていますよ!

  2. NOBRAND says:

    弐の槍さん

    八幡浜まで行くのは大変でしたねえ(笑
    次は飛行機か電車で行きましょうね(^^;

    ロードファンに見向きされなかったんですか?
    まあ、ロード選手がMTB会場にいても同じかもしれませんね。
    流行りモノに偏るのは仕方がないことですが、徐々に存在感は大きくなると思っていますよ。
    もちろん、生粋のロード選手たちも黙ってはいないでしょう。
    熱いレースになるでしょうね(^^)

  3. NOBRAND says:

    harusionさん

    そんなこと言ったらオレもずっと素人すよ(笑
    自転車乗るのに素人も何もあるもんかって思っています。
    サラリーマンの人事異動ですか・・・。
    うまいこと言いますね(笑

    オレ自身も今回のタスクで変わったと思うので、またやると思いますよ。
    写真はもっと頑張らないと(^^;

  4. NOBRAND says:

    たっちゃん

    ついにデビューするかい?(笑
    たっちゃん号に便乗する機会も減るかもねえ。
    とりあえずはミヤタカップだね!
    話はそこで!(笑

  5. NOBRAND says:

    いっくん

    凄いこと考えてたんだね~。
    いっくんにとってはショックだっただろうね。
    でもまあ、こういう時はいつかは来るもの。
    ちょっと辛い経験かもしれなけど、真っ直ぐ受け止めてみてください。
    誰かに憧れながら頑張るうちに、いつのまにか自分が場を率いることになったりするものだから。
    先人の引退を自分のものにしないとね(^^)
    白馬頑張ってくれ!

  6. NOBRAND says:

    DoMさん

    いや、ハンドル名でお願いします(笑

    どんな競技でも同じだと思うけれど、スポーツをただ観戦しても飽きるよね。
    例えばF1だって、ただグルグル走り回っているだけにしか見えなかったりする。
    しかし、ドライバーやチームがどういう立ち位置で何を考えているかが見えてくると、グルグル走り回っているようには見えなくなる。
    狭く深くやるなら、そのへんを突いてみようと考えていたわけですよ。
    ブログは紙面の制約もないんで、だらだら書けちゃうからね。
    それがうまく機能できたのなら、嬉しく思います。
    まあ、今後のことはゆっくり考えますよ(^^)

  7. 弐の槍 says:

    ロードとMTBでは、やっぱりロードがメジャーでMTBはマイナースポーツなんですよね。
    ジャパンカップでKAZUさんがブースの手伝いをしていても、ロードファンに見向きもされないのを見て寂しさを感じました。
    KAZUさんの活躍でMTB界にもっと注目が集まって、メジャーに成ってもらえるとMTBファンとしては嬉しい。
    引退を表明出来るプロ選手ってやっぱりトッププロだけの特権ですからね。潔いしカッコイイと思います。

  8. harusion says:

    ボクは未だに自転車についての知識はド素人です。
    そんなボクは、この場所で「いつ、どんなレースがある」や「選手の名前」など色々な情報を得ていました。
    皆さんが感じている様に、KAZU選手を通じてMTBの世界を身近なものにしてくれました。

    そんな中、KAZU選手の『ロード転身』は、ド素人のボクでもかなりショッキングな事件でしたが、
    サラリーマンで言う「人事異動みたいなもんだ!」と自分に言い聞かせております。

    今後もMTB界を盛り上げるべく存在(場所)であって下さい!
    また、心に残る素敵な写真も撮り続けて下さい!

  9. says:

    僕は来年のJシリーズスポーツクラスに少し出てみようと思っていますが、このブログを見ていなくて山本和弘という人とJシリーズを知らないままだったら、Jシリーズに出ようなんて思わなかったと思います(´-`)

    実際、僕のMTB初レースって、お台場のシクロでしたし(笑)

    MTBにハマッタのは昨年のシマノバイカーズを観戦に行ったのと、マナブさんに拉致・・・ぁ、いや、誘われて行ったふじてんですが、ファンレースやホビーレースではないJシリーズというものを身近にしてくれたのは、このブログだと思います(´-`)

    まぁ、いまだに小笠原選手とマシュン選手の見分けすらつかない状況ですが(笑)

    先日富士見に行った時に小笠原選手がいらしたのですが、TREKに乗ってるからマシュン選手かな(´-`) ?なんて思ったぐらいですから(笑)

    これでNOBRANDさんも引退というわけではないでしょうけど、一山越えたというところでしょうか?

    山越えお疲れ様でした。

    次の登山も期待しております(笑)

  10. いっくん says:

    お疲れ様でした。僕も富士見で加藤さんとお会いしてから沢山の学びと出会いがありました。おかげで自転車とcannondaleが更に好きになりました!!ありがとうございます。これからも楽しい記事を楽しみに見ています。
    カズさんの引退発表には本当に驚きました。色々考えることがありましたが、高校3年の頃からカズさんファンになり考え続けていたことがありました。それはカズさんの引退レースで勝つことでした。今はそれができないので今回の白馬では全力でエキスパートを勝ちにいきます!!

  11. どM says:

    カトちゃん、ひとまずお疲れ様でした。(マナブさんがカトちゃんって言ってるからNOBRANDさんじゃなくてイイよね?w)

    このキャノンデールマニアなブログは山本和弘という選手を通じてMTBレースというものを、身近にそして興味深く伝えてくれました。
    さらには山本和弘という人間が持つ魅力を余す事なく伝え、一般のレースに縁遠い人達とKAZUさんを繋ぐ大事な役割を果たしたと思います。

    私自身もカトちゃんのブログを見ていなければ応援に足を運ぶ事はなかったかもしれません。
    亮選手との熱い闘いを観れなかったかもしれません。

    そんなわけで、これからもぜひたくさんの人がカトちゃんが好きなMTBの世界に興味を抱く様なブログを続けていただく様に願ってます。
    義務になってしまうとつらいでしょうから、力を抜いてゆる〜い感じでね。(笑

  12. NOBRAND says:

    マナブさん

    いや~、色々と有難うございました。
    まさかデジイチ買うとは思ってませんでした(笑
    長かったような短かったような、そんな気分です。

    今後は幅を広げることになるかもしれません。
    来年はMTB全日本も伊豆らしいし、ロードは近場もありますからね。
    「狭く深く」という視点は変わらないと思います(笑
    あとは白馬のみなので、それが終わったら監視生活頑張ります(^^;

  13. マナブ says:

    この2年間ご苦労様でした。いちおうひとつの区切りって感じだね。
    比較的カトちゃんの近くで、いろいろと苦労している様子を見ていて、
    すごく感じたのは、ツイッターでMTBレースの実況中継が流れるようになったこと!(笑)
    COGのみんなをレースの世界にいざなったのがKAZUさんの功績であれば、
    そのみんなをW杯を見させるまでに引き上げたのは、間違いなく
    カトちゃんの功績であると思っているよ!でないとフミックやフォンターナなんて
    多分未だに誰も知らないと思うね。

    オレ自身もカトちゃんに教えて貰わなければ、たぶんW杯までは
    見ることなんてなかったと思う。

    COGメンバーとキャノンデールファンはJの会場で一大勢力になったし、
    MTBのレース会場の雰囲気は確実に変わったと思う。

    KAZUさんがJの会場から居なくなってしまうことは、
    非常に残念ではあるけど、キャノンデールに乗って
    レースに参加し続けているレーサーは他にもたくさんいるし、
    亮選手もいるしね!カトちゃんにはぜひ、これからも
    さまざまな情報を発信し続けて欲しいね!

    でもって、せっかく盛り上がったMTBの風をさらに大きくするべく、
    頑張ってほしいと思います。

    しかし・・・写真とグラフィックの腕は上がったよな~~~(爆)

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