王者vs王者、2013 MTB全日本選手権

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2013年のMTB全日本選手権が終わって1週間。
シマノ・バイカーズも終わり、MTBワールドカップ・アンドラ大会も終わっちゃったね(^^;

このブログ始めてから、レース後に1週間も書かなかったのは初めてのこと。
こんな素人ブログでも友人を中心に覗いてくださる方々がおりまして、そういった方々からは、
「ふざけんな」「はよ書け」「サボってる」「太ってる」
と叱られたわけですよ(^^;
すみません(笑

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結果は皆さんご承知の通り、以下のようになったね。

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■エリート男子
1. 山本幸平
2. 斉藤亮
3. 小野寺健

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■エリート女子
1. 中込由香里
2. 末政実緒
3. 小林可奈子

■U23
1. 沢田時
2. 中原義貴
3. 西田尚平

■ジュニア
1. 横山航太
2. 山田誉史輝
3. 長谷川大成

■マスターズ
1. 鈴木智之
2. 大塚潤
3. 北島篤志

全日本選手権は、文字通り日本のチャンピオンを決めるレース。
選手の皆さんも、Jシリーズとはやっぱり違う雰囲気を醸し出す。
このヒリヒリした緊張感が、全日本選手権というレースの醍醐味かもしれないね。

今年の全日本で恐らく誰もが注目したのは、5連覇中の山本幸平選手とJの王者である斉藤亮選手の争い。
幸平選手は、今季のワールドカップで一桁台を走る姿を見せている。
日本人選手がこの位置を走っているのが信じられないのだけども、そんな違和感すら感じさせるあたりが幸平選手が手にしたスケール感なんだろうね。

対する亮選手は、今季のJシリーズで負け知らず。
それも2位以下に分単位の差を付けて圧勝するというパターンを続けている。
Jシリーズでは、見えない相手を追いかけるような走りっぷりを見せてきたけれど、今日は相手がそこにいる。
ヒリヒリするような競り合いが見られると、きっと誰もが思ったんじゃないかな?
それが証拠に、会場にはVIPな応援団が。
幸平選手にはカズ選手夫妻だけでなく、ご両親が北海道から応援に駆けつけておりました。
亮選手には、ミヤタサイクルの社長もご来場であります。
我々一般観客としても、応援者の凄さに全日本っぽさを感じるわけです。

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天候は曇ったり晴れたり。
修善寺CSCは標高があるのか、気温もさほど高くなかった。

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コースはとにかく広大。
富士見のような折り畳まれたレイアウトではなく、端から端まで横に長い。
大きく分けると3つのループがあって、それを長い漕ぎ区間で繋げたような構成。
開催前から話題だったコースだけども、基本的にはコギコギのスピードコース。
とはいえ、今どきのXCらしい仕掛けも用意されていた。

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これはジェットコースターみたいなバンク区間。
丁寧にログが積まれ、面も整えられていた。
作りが丁寧という印象を受けたね。

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バックストレートを振り返ると、いかにもCSCな光景。

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これはスタート地点横にあるデッキ。
選手は1周につき2回、この下を通過する。
動きたくない人には最高の観戦ポイント(笑

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エリート男子のスタートは、予定より30分遅れることになった。
大一番を前にして、それぞれに思いを巡らせているといった表情の日本のトップ選手たち。

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招集、スタートラインに着く。
ワールドカップで戦う山本幸平選手、日の丸ジャージをヨーロッパに持って帰らねばならない。

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待ち焦がれたレースがついに始まる、斉藤亮選手。

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スタートラップでは、舗装路の終わりに右カーブが待つ。
幸平選手は最もイン側を選んだ。

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幸平選手が居る方に視線を落とす亮選手。
未来を切り開くために倒さねばならぬ相手を見つめていたのだろうか?

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その場で両雄を1つの視野に入れると、凄い緊張感だったね。
王者vs王者、という張り詰めた空気が2選手の間にあったと思うし、この写真にも写っている気がした。
幸平選手のオーラも凄いが、亮選手の殺気も強烈。

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選手の目の前にはメリダの幟が箱根駅伝の如く。

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スタート直前、緊張の糸は頂点に達する。

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スタート!

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スタートダッシュからの逃げ切りを得意とする幸平選手。
ワールドカップ選手のスピードの伸びはとにかく強烈。
まさにRedBullという感じで、この時点でこれだけの差をつけてしまう。

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スタートラップのみ、舗装区間からすぐに擂り鉢の底に下りる。
幸平選手は逃げ切りを確たるものにしたい所だろうけど、2013年モデルの亮選手がそれを追う。

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すぐ後に3位の小野寺選手。
たった数百メートルでの振るい落とし、どれだけ強烈なものだったのだろうね。

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スタートラップ終盤。
幸平選手のスタートダッシュは決まらなかった、ということなのだろうか?

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スタート地点に戻る狭い登坂。
5位までパックになって上がってくる。

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スタートラップを追え、1周目に入る。
ここで先頭は亮選手。
この先のシングルトラックは非常に狭かったけれども、この位置取りがそれと関係あったのかどうかは判らない。
幸平選手は亮選手の後で虎視眈々。

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1周目中盤のジェットコースター。
トップは幸平選手、バームに乗せてビュンビュン飛ばす。
亮選手もピタリと付いて離れない。

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バーム直後のログセクション。
トップライダーの多くは横のエスケープ区間を行く。
このセクション一帯の路面はしっかりと湿っていて、見るからに滑りそう。

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2周目。
フィードゾーンでの両雄。
フィードをミスしても勝ちは逃げる。
そんな緊張感の漂う区間。

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幸平選手は様子見していたようにも見えた。
幸平選手と亮選手は、春のシーオッターとアジア選で顔を合わせている。
でも、ガチ勝負は初めてじゃないかな?
スタートダッシュは許されず、飛ばしたって付いてくる。
予定が狂った?という思いが幸平選手にあったかどうか?

生で見る幸平選手のオーラって、海外選手のそれと同じくらい凄いじゃん?
でも、この日の亮選手の迫力・闘志はそれと同じくらい強烈だった。
昨年にカズ選手とやり合った亮選手も強烈だったけど、それより凄かった気がする。
バトルがしたい!と公言してきた亮選手、激しい戦いの中に喜びも感じていたのかもね。

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スタート地点に戻るスロープ。
上部デッキから「こーへー!」「りょー!」という声援が降ってくる。

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3番手争い。
武井選手と星矢選手。
こちらも長く競り合いを続けていた。

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今季好調の門田選手は5位だっただろうか?

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小野寺選手は後退していた。
後から聞いた話では、サドルが壊れてピットインしたとか。
小野寺選手としては不本意だと思うけど、これは怒涛の追い上げが始まるかも・・・?

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3周目。
ここはバーム区間を抜けたバックストレート。
幸平選手と亮選手はガッチリ連結。
Jシリーズでは2位以下に背中を全く見せないレースを続けてきた亮選手。
ああいう圧倒的な勝ち方は、幸平選手がよく見せてきたもの。
その2選手が競り合うのだから、凄味が違ったね。

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井本選手も気合が入っていた。
いつもニコニコなお兄さんというキャラクターの選手だけども、この日は視線が違っていましたよ。
井本選手に絡んでもらったチビっこが泣き出してもおかしくないくらいの迫力。
Jシリーズを下に見るわけじゃないけれど、やはり全日本選手権は誰にとっても特別。

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4周目。
斜度がキツく、曲がりくねったテクニカルなヒルクライムセクション。
幸平選手が1人で現れた。
ここまでの亮選手はJでも見たことがないくらいのハイペースだったけれど・・・?

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数秒遅れて亮選手が姿を見せる。
転倒ではない様子。
まだ見える、幸平選手はまだそこにいる。

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このヒルクライム直後のフラット区間。
サーキットコース脇のフェンスの向こうに2選手がいる。
少し離れた。
日頃声をかけないオレも思わず、

踏め~!亮さん!

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3位争いも延々と続く。
星矢選手の走り姿は久々に見たけど、ダンシングが綺麗だなあって思いました。
軽やかに登っていくよね。

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小野寺選手の挽回走。
富士見ではチェーン切れだったけど、今回も機材トラブル。
バトルロワイヤルが見たかったのだけど・・・。

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門田選手は焼き鳥屋さんでもある。
仕事しながらこの位置を保てるというのは、我々サラリーマンから見ても本当に驚く他にないよね。

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5周目。
川渡り後のダラダラ砂利路面を登る幸平選手。
ようやく独走体制になった、という所だろうか?

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亮選手は差を付けられてしまった。
後で聞いたら、登り直前でペダルを外してしまったとか。
それを幸平選手が見逃さずにアタック、差が開いたという。

動画も見たけど、先行する幸平選手が登りに入って減速し、そこに当たりそうになってバランス崩したようにも見えた。
ほれ、オレらでもイベントとかで経験するじゃん?
前走者に当たってバランス崩したりすることって。
この時間帯になると陽が出てきて、暑さも厳しくなってきた。

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ここは緩くカーブした平坦区間。
亮選手の視界に赤い王者は写っていない。
でもさっき通ったばかりなんだ、まだそこにいるよ!
そういう内容の声をかけた。

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例年に比べれば涼しいとは言え、西日特有の湿気光線は徐々に選手を苦しめる。
川渡り直後の松本駿選手も苦しそう。
川渡りの水しぶきなんて、気休めにもならない。

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6周目。
幸平選手の独走は磐石となったね。
絶対王者ではあっても、幸平選手はとことん挑戦者の姿勢を崩さないね。
ワールドカップ一桁、優勝、世界選優勝、オリンピック優勝。
目標はまだまだ先にあるということをいつも語っている気がする。
今季のワールドカップ開幕戦、スタート直後に5位を走る姿。
あれは絶対に忘れられない。

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最近の亮選手は、こんなコメントをすることが多い。

国内ベースで活動する選手でもやれる、という所を見せたい。

Jシリーズで見せてきた圧倒的勝利、そして山本幸平に食らい付くパフォーマンス。
この日の亮選手のスピードと執念。
それを見て、皆さんはどう感じただろうか?

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7周目。
6連覇を目前にした幸平選手がドロップオフに現れる。

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幸平選手は、早い段階で海外に出た選手。
世界選優勝を目標とし、ヨーロッパのレースを日々戦って王者を維持している。

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亮選手は、フルタイムで働きながら上位にいるサラリーマンライダーに本当に刺激されるのだそうです。
その練習効率の良さを吸収できたら、自転車に乗る時間がたくさんある自分らはもっと強くなれるはずであると。

国内にいても、周囲から何かを得てやるという貧欲さを持てば、たくさんの影響を得られるんですよ。
そういう貧欲さがないまま海外に出ても、やられちゃうだけで終わってしまうと思うんです。

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誤解ないように付け加えると、海外で活躍するには最終的には海外で走るしかない、という点では亮選手も同じ。
亮選手自身、XCスキー時代にワールドカップを回るなど、若いうちから世界の競技シーンを体験しているからね。
ただ、そのへんの体験から国内で吸収できることは全部吸い尽くした上で出たいと考えているそうです。

つまり、こういうことだよ。

自身が置かれている環境に文句言ってもダメ。その環境が宝の山に見えるようにならなければ。

結局の所、これは誰にでも通じる生き様の話になる。
亮選手はオレの弟よりも1つ下なんだけど、とっても大きな先輩に諭されている気分になった(笑

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3位の平野星矢選手。
星矢選手も早くから海外に出た選手の1人だね。

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小野寺選手、4位まで上げてきた。

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西日の時間帯、舗装路は貯めた熱を放射し始める。
ヒーターを上を走っているような気分なんだろうか・・・?

ファイナルラップ。
メインスタンド下のタイル区間に幸平選手が現れる。

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幸平選手のコメントは、言葉短く発せられるものが多いよね。
中でも印象に残っているのが、ロンドンオリンピック中継後に言ったとされる言葉。
勝った選手が一番追い込んでいる
幸平選手の背中には、日本のMTBシーン全体がズッシリと載っている。

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亮選手が現れる。
この区間は選手にとってどう感じるのだろう??
走りやすいのだろうか?
それともブンブンと唸るタイヤ音でリズムが狂ってやりにくいのだろうか?

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1時間半に渡るハイペース。
西日が照り付ける舗装エリア。
さすがの亮選手も苦悶の表情。

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3位、星矢選手もファイナルラップへ。
BSの大先輩、シドニー五輪代表の鈴木雷太さんとの2ショット。
今後は日本で走るそうなので、亮選手との争いを期待したいね。

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4位、小野寺選手。
今回は勿体ないレースになったけど、亮選手が一番警戒しているのが小野寺選手。
ここまで挽回するのだからやはりとんでもない選手だね。

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最近はXCでも好成績を残す長距離スペシャリスト、池田祐樹選手。
さすがに暑そう・・・(^^;

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カメラマンがゴールに群がる。
幸平選手はやはり強かった。

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そして、山本幸平選手は見事に6連覇!
またしても日の丸はヨーロッパに輸出される。

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オレは今季中にワールドカップ一桁が見たい。
それで皆と忘年会で語り合いたい!(笑

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続いて、今日一番夢を見せてくれた選手の帰還。

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2012年Jシリーズチャンピオン、2013年Jシリーズトップランカー。
斉藤亮!

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最後までペダルは緩めない。
ありったけのペダリングで向かってくる。

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多くの拍手を受けて2位でゴール!
いやいや、強かった。
すげー強かった!

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序盤の走りを見て、山本幸平を倒すかもしれない、と思った人は多かったんじゃないかな?
国内ベースの選手でもあそこまで食らい付くことができるんだ、と思わせたわけですよ。
皆の表情にそれが現れている気がします。

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エネルギーを出し尽くして寝転ぶ。
あっという間に人だかりができた。

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幸平選手が声を掛ける。

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強かったです!」と幸平選手。

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ようやく立ち上がった亮選手、カズ選手に出会う。
お~、カズ!
カズ選手は今季のJ1レースは見ていないので、2013年モデルの亮選手を見るのは今日が初めてだったとか。
自身が競り合った去年の亮選手とは違うことを感じたようですよ。

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それぞれの全日本選手権が終わったね。

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再び日の丸ジャージに着替えた幸平選手、デフリンピックMTB日本代表の激励フラッグにメッセージ。

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表彰式は、できたばかりのベロドロームで行われた。
まさか中に入れるとは思ってなかったな~。

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ひれーよ、広すぎるよ・・・( ̄◇ ̄;

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表彰台での幸平選手、一向に離れていかない亮選手に感じ入った旨のコメントをしていました。
幸平選手のコメントは、いつも日本のMTBの将来を見据えたもの。
海外で活躍する選手はこれからも出るだろうけど、日本国内のシーンあってこそ。
今回の負けで亮選手もまた強くなると思うし、全勝をかけてのJシリーズの後半戦が楽しみ。

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以上、全日本のコースを歩いたら足を挫きそうになった!というお話でした。
皆さん、忘れないでねw

vcan

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2 Responses to 王者vs王者、2013 MTB全日本選手権

  1. NOBRAND says:

    デングリさん

    遅くなった上にまた長くなってしまいました(笑
    富士見での亮さん、「見て面白いレースをするから会場来てね」と言っていましたが、その通りになりました。
    幸平選手や亮さんにはもっと上に行ってもらいましょう。
    そして、中原選手はじめ、若手には亮さんと幸平選手を力で負かして欲しいですね!

  2. dengree says:

    詳細なレポート、ありがとうございます。
    全日本に足を運ぶ方も、来年はもっと多いでしょうね。

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