Human Powered Airplane World Record Challenge 2014

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自転車選手であるカズ選手は、人力飛行機のエンジンでもある。
ヤマハ発動機の有志でやっている人力飛行機活動、「チーム エアロセプシー」。
2014年の世界記録挑戦は、5月9~11日の3日間に絞って計画された。
9日と10日は中止となり、最終日の11日は好条件が揃いそうとのことで、多くの人が集ったよ。

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オレが自転車始めた頃は、大石一夫さんが活動していた記憶があります。
MTBに夢中で国内ロードに疎かったオレですが、「エアロセプシーあづみの」というチーム名は記憶に強く残っているんだよね。

鳥人間コンテストで琵琶湖対岸まで飛んで以降、目標を世界新記録に切り替えて現在に至っているそうです。

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このブログは自転車ブログなので、
「ヤマハ発動機はオートバイ屋さんじゃん」
と思う人も多いかもしれない。
でも、思えば自転車との縁も濃い会社だよね。

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一般に知られるのは、やはり電動自転車「ヤマハ・PAS」だろうね。
マニアックな世界では、フランスの老舗「MBK」の親会社でもある。
MBKのロードレーサーは乗ったことはないけれど、ツール・ド・フランスでもよく見かけた記憶がある。
昔のカタログに載っていた、フランスの黄色い郵便屋さん仕様の自転車が印象に残っています。
昔は「Motobécane(モトベカン)」という名前だったので、骨董自転車の本で見かけることもあるね。
ちなみにオレは楽器小僧だったので、ヤマハの音叉マークには絶対神に近い感情もあったりします。

カズ選手は、この活動に参加して8年目だとか。
1982年生まれなので、エアロセプシーとほぼ同じ年令ということになるのだろうか?
条件的に飛べそうなので、暗いうちから少しづつ緊張していたようです。

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オレが滑空場に着いた頃には世界記録挑戦のサインも済んでいた。
報道陣のインタビューを受ける代表。

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機体は既に組み立てが終わっていたよ。
翼に被せられているのは、夜露の付着を避けるためのビニール。

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飛ぶんだから機体が組まれているのは当たり前だろ、とは言ってはいけない。
これだけの大きさがありながら重さが40kgもないので、風があれば組み立てることすらできない。
つまり、飛行機の形になっている時点で既に一つの関門を突破したということ。

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空が白んでくると、雲ひとつない空。
富士山と愛鷹山(あしたかやま)が厳かに姿を見せる。
愛鷹山は富士山誕生以前に活動を終えた古い火山。
侵食されたその姿は、同じく古い火山である八ヶ岳のミニチュアみたい。

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朝日を受けて、透明な機体がキラキラと光り始める。
このために透明になっているわけじゃないだろうけども、狙ったものなんじゃないかと思いたくもなる。

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風避けのトラックが排除される。

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機体が霊峰富士にご挨拶。

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こういう光景の中で見る富士山は荘厳そのもの。
何となく、富士山から今回の挑戦のお許しを賜ったような気分になる。

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背後の風船が示すとおり、風は海からかすかに吹く程度。
高度を得るには、追い風より向かい風の方が都合が良いのだそうな。

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「こんなにいい条件、初めてですよ」
とカズ選手。
この場に居た人たちも、本当に飛べそうだという期待を抱いたよね。

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エンジンも暖気運転を始める。

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富士山拝礼を終えた機体は方向転換。
機首が海に向けられる。

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夜露避けのビニールが取り除かれる。
羽化するトンボの脱皮の如く。

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スラリとした翼を現した機体。
いよいよ、という空気に会場が包まれる。

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アップを終えたカズ選手の表情。

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レースのスタート時に見せる表情とはまた違う緊張感を漂わせる。

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翼についた少しの夜露も丁寧に取り除かれ、処置すべきタスクが一つ一つなくなっていく。

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この機体は何度も見ているけれども、今日の印象は全く違って見える。

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例えばレース直前のトップ選手の自転車が放つオーラ。
完璧に整備され、出番を待つ自転車って生き物のような凄味を漂わせるでしょう?
それと全く同じものが機体の隅々に漂っているんですよ。

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こうなると、機械は機械でなくなり、人間と結び付いた一つの機能体になる。

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準備万端整い、号令を待つのみとなった。

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参加して8年、その集大成が近付くカズ選手。
2006年頃なら、マキシス・キャノンデール所属だった頃かな?

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機体は口を開けて待っている。
構造的には左右に巨大な翼を伸ばした自転車なので、乗ったまま待機することはできない。

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機体の真横で待ちながら、
「ホントに飛んじゃうのか~」という表情だろうか?

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見つめる先は、機体に書かれたこの文字かな?

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この瞬間が、最も緊張感高まった時だったかもしれない。
いつ飛び立つか、飛び立つ時はどこから撮ろうかと思っていた。

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しかしなかなか動きが出ない。

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関係者が集まり、何かを話している。

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滑空場の条件は揃っている。
機体とエンジンの準備も完全に終わっている。

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問題だったのは沖合いの状況だったらしい。
風が強く、それが収まるのを待っていたそうです。

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この活動の最もロマンチックな点は、あらゆる条件が揃うことを待つ必要があること。
ヒト・モノ・カネだけじゃなく、陸の風、海の風、波の状況もピタリと合わなきゃいけない。
うーむ・・・

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陽が高くなると、滑空場の風も出てくる。
滑空場自体、いつまでも使っていて良いわけではないらしい。

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陽はすっかり昇り、タイムリミットが近付く。
風向きが変わり、機体も少し方向転換。
トラックも再登場となり、場の空気も変わってきた。

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風が出てきてしまった・・・。

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あれ?
機体がおうちに帰ろうとしている??
いやいや、考えたくないなあ~

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しかし残念ながら条件が整わず。
機体の分解が始まってしまった。

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「今日は飛べると思ってたんですよ。飛びたかった・・・。」
とカズ選手。
背中に無念が滲み出す。

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うーん、残念!
見ているだけの我々はいいけど、やっている方々はどれだけ残念だっただろうか。
今年はこの3日間に絞っての挑戦だったので、この先の予定は未定らしい。

ちなみに、前日の10日に富士山五合目から見下ろした滑空場の写真がこれ。
カズ選手は矢印の方向に飛び出していく。
飛び立つ先は広大な海なので、滑空場の条件だけでは済まないことがよくわかる。
だからこそ、値打ちもあるのだろうね。
何とかこの先も挑戦を続けて欲しいと思っているけど、無責任に願望持ち過ぎだろうか・・・?

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